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スルタンすごい。(トルコ至宝展見てきました)

桜散りきらぬとある日曜日、乃木坂の国立新美術館へ、「トルコ至宝展」を見に行ってきました。今年二回目の美術館です。(まだ2回目かあ……)

色鮮やかなポスター。左側の「緑の石の3つついた飾り」が「拳サイズのエメラルド」のやつです。

「トルコ至宝展」とは、「チューリップの宮殿」とも呼ばれるオスマン帝国の輝ける宮殿、「トプカプ宮殿」の「至宝」を紹介するもの。海にほど近いきらびやかな宮殿の、往時の美を垣間見れる、きらめきの展覧会です。
公式サイトはこちら。

さて、トプカプ宮殿はオスマン帝国のスルタンが、15世紀~19世紀の頃に住んでいた宮殿です。場所はイスタンブール、海の近い宮殿で、数多の部屋と庭園、そして後宮を持っているそう。オスマン帝国の最盛期と謳われるスレイマン1世のころは、本当に華やかな宮殿だったようです。
チューリップ(当時は大変に高価な植物で、宝石並みの価値を持ったとか)を愛したスレイマン1世の時代の遺産は、どれもが大変にまばゆく、モザイク模様が美しく、目を疑うような大きさのエメラルドやルビー、サファイア、ダイヤモンド、翡翠やトルコ石、ラピスラズリ、そして黄金に彩られています。

しかし、「最盛期」と言うからには、その後は落日が待っているわけで……
スルタンが政治の場から後退し、宰相が政治を動かし、宮殿が「スルタンの母」である後宮の主の手の上で動くようになると、オスマン帝国は徐々に衰退していきます。それに合わせるように、展示品も時代が下がると、宝石が小さくなり、品が小さくなり……どことなく、斜陽を感じさせる雰囲気に。美しくはあるのですが、最後の輝きなのかな……と思わせられてしまいます。

ところで私はかつて、グラナダのアルハンブラ宮殿を訪れた事があるのですが、印象としてはあちらのほうが、「華やか」で「きらびやか」な印象でした。黄金や宝石に彩られているわけではないのですが、乾燥する土地、それも丘の上だと言うのに噴水をいくつも持つばかりか、豊かな緑の茂る庭を持っていたりと金銀以上の贅沢を感じさせましたし、技術的には前の時代だと言うのに、壁の透かし彫りや随所の彫刻は、より精緻に見えました。
で、軽く調べて見た(世界史で習ったはずなのに、もうぜーんぜん、覚えておりませなんだ)ところ、あちらはいろいろな時代の建築物の複合体であるとのこと。それはもちろん、イスラム教がイベリア半島を支配していた時代――レコンキスタ手前の時代の栄華の名残もあるわけで……。
国が強い時代の宮殿の方が、やっぱり華やか、ということなのでしょうねえ。

……さて、話は変わりますが、少女小説/ロマンス小説/TL小説/BL小説にはよく、「アラビアもの」という作風がありますよね。ロマンス小説とBL小説では、現代の石油王的なそれも結構見かけるように思いますが、少女小説、TL小説では「皇帝」、つまるところ「スルタン」がいた時代のアラビアを模したと思われる作品が、多いような気がします。
――そんな作品がお好きな方はぜひ、この展覧会に足を運んでいただきたい!
トプカプ宮殿の『後宮』、由緒正しい意味での『ハレム』がどのような姿だったのか、往時の絵や、現在の宮殿の映像で、想像を巡らせることができます。窓にはまった美しいモザイク模様の鉄格子、異国の女奴隷たちの住まったハレム、スルタンの母の豪奢極まりない浴室や、スルタンの私室、彼らを彩った衣服や敷物などが展示されていて、日々の想像力の翼に力を与えてくれますよ。

……ときめいたらいつか、アルハンブラ宮殿にも、ぜひ。華やかな時代故に血なまぐさい逸話も多い宮殿ですが(血の流れた跡と言われる溝とかある)、それゆえに一層、あやしくきらびやかで美しいです。
おすすめ。

アルハンブラ宮殿から見たグラナダの町並み

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