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特別展きもの KIMONOに行ってきました

8月も終わりの見えた、とある猛暑の土曜日。
随所でソーシャルディスタンスを保ちながら、新型コロナウィルスの影響で6月終了から8月終了へと会期変更となったトーハクの「特別展きものKIMONO」に行ってきました。最後に博物館に行ったのは今年の2月ですから、実に半年ぶりのことになります。

入場はもちろん、時間指定の事前予約制。予約制となるとちょっとハードルが高いなーとぐずぐずしていたのですが、図録が売り切れたと聞いて慌ててチケットを取りました。

会期が変更になったKIMONO展

「それは、ニッポンの花道(ランウェイ)。」
そんなサブタイトルのきもの展。構成は、華麗な着物がただ並ぶのではなく、私たちがイメージするいわゆる「着物」の歴史をたどりながら、折々の時代の名品を楽しむという、大変充実したものでした。

平安時代が終わり、今まで単の下に来ていたものを上着とするようになったというところから始まり、染め、織り、刺繍、デザインの変遷がどのように時代の影響を受けてきたか、そしてその時代の実物を目にできる。これって、なかなかないことです。

中世の着物に施された、「金箔を押し、更に刺繍を施す」という「織箔」の豪華さ。金糸銀糸と色とりどりの絹糸が全面を覆い尽くす豪奢な総刺繍に総絞り。贅沢禁止令によって金糸と総絞りが禁止された後の、友禅染めによる豊かな表現。江戸の粋な模様の数々に、大奥の着物の絢爛さ、そして、銘仙などから続く現代の大胆、モダン、繊細な織りや染め。

女性の着物に比べると展示数は少なかったのですが、男性の着物に焦点を当てた展示コーナーもあり、そこでは信長や秀吉の陣羽織から、家康が下賜したという粋に歌舞いた着物などから始まり、江戸の粋の詰まった火消し羽織や当時の役者絵がずらりとならんで、これもまた目に楽しい展示でした。
中には江戸時代に仕立てられたという、赤を基調にしたインド更紗の着物もあって、なんとまあおしゃれな! とじっくりとっくり、眺めてしまいました。

……そんな感じで約2時間。もう、ずっと、うっとりです。どれだけ見ていても飽きることはありませんでした。
先週で展示は終わってしまいましたし、残念ながら見る限り巡回展示はなさそうですが、せめて図録だけでもみなさん、ご覧になっていただけると、刺繍や着物がお好きな方は、大変楽しめるかと思います。

※入場時に「できるだけ90分ほどで観覧をお願いします」と書かれていたのですが、90分で全部見るのはなかなかの駆け足……という感じです。ちょっとオーバーしてしまったわ……
※USAの美術館から来る予定だった浮世絵や着物を描いた屏風などの展示品は、出品見合わせになっていました。

ところで。
観光客のいない、時間予約制のトーハクは、なんだかのんびりとした空気が流れていて、いつもの熱気とは別世界のようでしたので、ちょっと常設展示なども覗いてきました。その空気を最後に、少しだけおすそ分けです。(クリックで拡大表示できます)

※人の少ない正面口周辺から
※なんとなく静かな平成館
※ほとんど人のいない本館の中央階段
※まさかの大包平展示列札
※そして大包平と厚藤四郎

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