こちらも去年(2023年)の開催で、国立新美術館で秋に開催されていたもの。
春に行ったディオール展が大変よかったので、ではサンローラン展はどんなかな、と思って見に行ったものでした。イブサンローランもディオール同様、化粧品くらいしかご縁がない暮らしをしていますので、ちょっとミーハーな気持ちでもありました。
でも、これがまたなかなか面白かった。
今なお着られているマニッシュなアイコンがたくさん展示されていて、あれもこれも、流行のきっかけはサンローランだったのかー、と驚くものがたくさんありました。
現代ファッションを学んだ、学んでいる人には当たり前の知識なのかもしれませんが、男性のファッション取り入れた、女性のためのスタイルの多くのもの――サファリスタイルであるとか、女性のタキシードスタイルであるとか――を広めたのが彼だとは、私は知らなかったのですね。
……ここで本当は、20世紀に女性の立場や働き方が変わっていくそのタイミングと、マニッシュなファッションやパンツスタイルがマッチしたからだとか、19世紀以前にも男性ファッションを取り入れた女性のドレスなんかは実はあったのよと言う話とか、するべきなのかもしれませんが、長々しちゃいそうなので今はカットで。
サンローランの言葉に、「ファッションは色あせるが、スタイルは永遠だ」みたいなニュアンスのフレーズがあって、それも印象的でした。
その言葉通り、今着ても色あせないだろうと思われるたくさんのスタイルが展示されていて、大変よかったです。たしかに、素敵なスタイルは各時代にその時代の流行に会わせたアレンジをされながら、今も続いているものね。
ここ近年、自分がファッション史にも興味がある、ということが分かったので、こういう展示は今後も積極的に覗いていきたい所存。楽しかったです。