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ポンペイ展に行きました

まだ肌寒い3月半ば、トーハクで開催されていた「ポンペイ」展に行ってきました。

久々の平成館……!

ポンペイ展。
それは、イタリアのベスビオ山の噴火で埋もれ、時が止まった街の遺跡として有名な彼の地の、『時が止まる前』に焦点を当てた展覧会でした。

ポンペイと言えば、逃げ遅れ、倒れ伏した人の跡に石膏を流した像の伝える、生々しい悲劇が有名かと思います。でも今回の展示は、噴火で街がどうなってしまったかということよりも、当時の人々の暮らしや文化がどんなものだったか、それがポンペイという土地でどうしてこれほど残ったのか、ということを解き明かしていくものでした。


なんと展示は、写真の撮影が可能!
今回一番話題(?)の炭化パン、クッション売り切れでした……

オーディオガイドも「当時、現地に暮らしていた青年と、災害を聞いて駆けつけた友人が、互いの無事を喜びながら往事を懐かしむ」というストーリー仕立て。当時の人々の暮らしを紹介しながら楽しい掛け合いを聞かせてくれる内容です。

蛇とマングースのモザイク画

……と、展示の傾向はそんな感じなのですが。

ひとつひとつ展示を見ていくと、どう見てもたこ焼き器にしか見えない鉄器や、現在とそう形の変わらないフライパンや医療道具、「猛犬注意」の看板ならぬモザイク画や、壁に書かれた不動産の広告に落書きなど、現在の私たちの暮らしと、そう変わらないんじゃないかと思わせるようなものが続きます。
ポンペイの住宅はよほどの豪邸出ない限り厨房を持たず、市民の多くは外で食事を取るか、パンや惣菜をテイクアウトしていた(江戸時代の江戸の下町みたいな感じでしょうかね)なんて話を聞くと、人間って時代が違ってもそうそう変わらないんだなあなんて感じてしまいました。

今回の展示のキャッチコピーは「そこにいた。」なのですが、まさにその通りで、ああその時代そこに、人々の営みがあったのだなあということが肌で感じられました。実際に行って、見てみたいなポンペイ。

海が近いので、シーフードが豊かだったらしい。
それにしても、なんて精緻なモザイクでしょう。

……異世界モノを読んでいると、「地球より文化レベルが遅れている表現としての、中世風の舞台設定」ってよく見かけますよね。でも、地球のポンペイが中世よりずっと前である事を思うと、もしや異世界の中世も、古代の進んだ文明が何らかの事情で一回滅んだあとの世界なのかもしれない……もしくは、実は中世よりもっと前のいわゆる「古代」に当たる時代に飛ばされているのに主人公が気づいていないだけなのかも……なんて想像を巡らせて、ちょっと楽しくなったりしました。

こんなバングル欲しいわお洒落だわ

展示が進むと、どうしてポンペイがこれほど大規模な遺跡なのか、というような話になります。そして、「ベスビオ山からほどよく離れていたから」という話を聞いて、ぎょっとしてしまいました。なんでも、「ポンペイの辺りまで来ると積もった火山灰が掘れる量になるので発掘できる、もっと山に近いところにも街があっただろうけれどまだ発掘が進んでいない、ポンペイもまだ、発掘が続けられている」のだとか。おそらく、もっとたくさんの遺跡が灰の下に眠っていると考えられているのだそうです。

……関東民、富士山の麓で暮らしているので、ちょっと人ごととは思えずドキドキしてしまいました。

そうそう、こちらの展示、巡回展らしいので、これから国内を3カ所巡るのだそうです。古代の人々の暮らしとかそういうのに興味がある方は是非足を運んでみてください。きっと楽しめると思いますよ。


……ところでポンペイ。今回の展示で来ているモノは概ね「ポンペイの良い面」なのですが、ナショナルジオグラフィックチャンネルで見られる「古代の秘宝トップ10」を見ると、ポンペイの「古代の娼館の劣悪な環境」とか「屋敷に備え付けられた、奴隷の足かせ」なんかも解説が聞けます。YouTubeで今、無料で見られた気がするので、よろしければ併せてどうぞ。

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