3月と4月に1回ずつ、上野の科博で開催中の「宝石展」に行ってきました。
古から現代までさまざまの人々を魅了してやまない「宝石」を、成り立ちやバリエーションといった鉱物的な観点と、カッティングや留め方といった彫金的な視点、そしてアンティークから現代までの魅力的なジュエリーと、いろいろな見方で眺める展示です。
……これがねえ。見所がたくさんあって、本当に楽しかった……!
「ジュエリー展」ではなく「宝石展」なのが良く分かる、見るもののとても多い展示でした。
地球の地底、マントルから如何にして石が出来るのか、といった説明に続いての、存在感抜群の巨大なアメシストドーム(一番大きいものは私の身長より大きかったと思う)から、美しい石の眠る母岩と原石、宇宙から来た隕石由来の石など、まず「鉱物の魅力」をたっぷりに紹介。
それから、「同じ石でも如何に様々の色があるか」といった色彩の展示や、カットが違うと石はどう違って見えるか、同じ石でも産地が違うと異なる色や特性になる説明、紫外線で色を変える/光る石や、複数の色を併せ持つ石や遊色効果のある石、シラーの出る石の紹介など、様々な宝石のいろいろな魅力を次から次にこれでもかこれでもかと展示。
それから、現代の職人さんの手によるモダンなジュエリーを様々に見せてくれます。
……そして、私が一番楽しんだのは、第二室の「アンティークジュエリー」の数々!
こちらは撮影禁止なので写真はないのですが、古代のリングからナポレオン縁のジュエリー、男爵夫人のネックレスから公爵家に伝わってきたティアラ、聖職者が身につけたと思われるまばゆいばかりの宝石をまとった十字架まで、現代では実現が難しいという技術で作られたものから、現代ではこれほどの石を集めることがそもそも難しいだろうなと思われる権力の象徴であるジュエリーなどが、どっさり、たっぷり展示されていました。
どれもこれも艶やかでまぶしくて、目がチカチカしちゃう。
そんな感じで、小さなお子さんからご年配の方、多分ジュエリー業界の人だろうなという方、学生さんまで、あらゆる人達が夢中で宝石を眺めている、熱量の高い展示でした。
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なお、3月(展示開始直後)と4月(春休み終了後)に行ったのですが、展示の配置と順序が変わっていました。3月に行ったときは、展示品が小さいこともあってあちこちで列が出来ていて、なかなかじっくり見られなかったのですが、4月はそれがだいぶ解消していました(3月は開幕直後とはいえ土曜日で、4月は休みをとって平日に行った、という違いはあったのですが)。
こういうのも、学芸員さんたちの知恵と工夫なのでしょうね。
どの展示もこうして色々と頑張っていらっしゃるんだろうなあ。
これから巡回で名古屋にも行くらしいので、近隣の「宝石」や「鉱物」がお好きな方は、是非お出かけなさってくださいねー!
2 thoughts on “宝石展に行ってきました”
写真を拝見し、見に行くことは難しそうなのですが、せめて図録は購入しようと思いました。人が少なくて、自分のペースでゆっくり見られるなら、息子連れて行くんですけどね。なかなか上野では難しいです。残念。
こんにちは! 図録もなかなか充実でしたので、ぜひぜひ!
ちなみに上野はいつ行っても、赤ちゃんや幼稚園くらいのお子さんを連れているお客さんが結構いらっしゃるので、学芸員さんもお客さんの方も、小さい子連れに慣れてると思いますよ。
トーハクだとちょっと厳しいし、お子さんの性質にもよるかなとは思いますけど、科博はイケるかなと思います。
宝石展もわたしの腰より小さい子がちょこちょこいて、食い入るように宝石見てました✨