ポケモン工芸展の後、改修工事を経て再開館となった三菱1号館美術館で開催されていた、『不在』展にも行ってきました。不思議なタイトルです。


これは、展覧会にも名前が入っている「ソフィ・カル」さんというアーティストの方の提案された、この企画の「テーマ」なのだそう。この展示は本来、コロナ禍以前に企画された、現代アーティスト(この時、ソフィ・カル氏を招聘する予定だったらしい)との協業がテーマのロートレック展だったそうなのですが、コロナ禍でソフィ・カル氏が来られなくなり、コロナがどうにか落ち着いた今、改めて企画を再構築して開催されたものなのだそうです。
ざっくり言うと、彼女が長年考えてきたテーマである「喪失」や「不在」といった概念を絡めて、前半でロートレックの展示を、後半でソフィ・カル氏の展示を見ることで、「見る」と言うことについて考えよう、という二部構成の展示でした。「不在を見る」、って考えると不思議ですが、見えない事で感じるなにか、というのはあるのですね。
「人」とそれにまつわるものを、シンプルな線で、大胆に捉えるロートレックの絵は、「不在」を考えるにはちょうどよいモチーフともいえそう。「不在」から「存在」を考える……、「行間を読む」ような感じでしょうか。ものには色々な見え方と見せ方があるものだなあ。







……なぜロートレックが選ばれたのか、というと、展示を再開した三菱1号館美術館が、ロートレック関連のグラフィックをたくさん収蔵しているからなのでしょう。モーリス・ジョワイヤンというロートレックの友人でもあった画商のコレクションを、三菱1号館美術館が持っているのです。元々は三菱1号館美術館の10周年記念企画だったそうですし、そうした記念的なタイミングでは、収蔵の作品をたくさん見せたいのだろうなあ。
今回はフランスから借りた展示品もあって、さらにどっさりロートレックでした。



















