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特別展 志村ふくみ100歳記念~《秋霞》から《野の果て》まで~

Date : 2025-01-26

志村ふくみさんをご存じでしょうか。草木染め染織家で、紬織の人間国宝で知られる女性です。何年か前、NHKで真夜中に放送していた(もう十年位前かも知れません、たぶん再放送だったのでしょうね)番組を見てその名前を知ったのですが、その番組中で映し出された、彼女の織った反物で作られた単が自然光の下で風に揺れていた、その美しさに息を飲んだことを、今でも昨日のことのように思い出せます。

……で、その志村ふくみさんが100歳になった記念の展示が大倉集古館で開催されたので、志村ふくみさん好きの友人と一緒に行ってきました。

左の青い単が《秋霞》、右の可愛らしいのは《風露》
《野の果てII》は写真がないけど、とても優しい素敵な作品でした

これがもう、ほんとうにすばらしかった……!
草木が元とは信じがたいほどの複雑で多様で美しい染め、気が遠くなるほど繊細で大胆な織り。きらきらしいわけではないのに華やかで、かと思えばどっしりと力強くて、自然の持つ荒々しさや優美さ、静けさや賑やかさを感じます。なんというか、目の前に大自然の絶景を見た時のような感動がありました。

撮影は禁止のため写真はありませんが、図録を兼ねた書籍が発売されていたのでそちらを購入しました。こちらの本です。 どこかで手に取ってご覧になってほしいなあ。

なお、展示会タイトルの『秋霞』は、最初に織られた昭和33年のもので、彼女がこの道に本格的に進むことを決意した作品とのこと。そして『野の果てII』は令和5年の作。令和5年は、志村ふくみさん99歳……。ううん、お見事……。

なお、大倉集古館はホテルオークラの裏にある、大倉財閥の創始者が建てた私設博物館。日本初の私設博物館とのことで、歴史を感じさせる昔の中国風の建物です。コンパクトながら国宝も幾つか収蔵されている博物館で、異国情緒が感じられるのもおすすめ。気になる展示があるときに、ぜひいってみてください。

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