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特別展 恐竜図鑑

Date : 2023-12-15

こんにちは、こんばんは。茉雪です。

上野の森美術館で開催されていた特別展「恐竜図鑑 失われた世界の創造/想像」展にも行っていたのでした。……どれだけ溜め込んでいるんだ、と言う話ですが、これも、夏の特別展です。

上野の森美術館は上野にある美術館群の中ではちょっと小規模(展示室がというより、館内に並ぶところが無くて、上野公園内に並ぶことになる)で、サブカル寄りの展示や存命の方の展示などもある、ほどよいサイズ感の美術館です。個人的には、東京都美術館や西洋美術館と大変近いので、展示のハシゴが可能なところも好きポイント。今年の夏も、なかなか面白い展示をやっていました。それが、「恐竜図鑑」展です。

恐竜図鑑展とはなんぞや、と思われるかもしれませんが、読んで字の如く。「Dinosaur(恐竜)」という言葉が生まれてから200年弱の間、発掘された骨から人類が想像した「恐竜」の姿=「絵」がどのように変わってきたのか、歴代の「恐竜図鑑のために描かれた恐竜画」に焦点を当てた絵画展です。

……恐竜の化石が発掘される様になったのが19世紀から、ってところに私はちょっと驚きました。だってほら、洋の東西を問わず、「竜」って概念は昔からありますでしょう。あれって絶対、どこかで恐竜の化石に出会った人が、「世界にはこんな怪物がいるのか?!」と思って生まれた概念なんだと思っていたんですよね……。(もしかしたら本当にそうかもしれないですけど、調べていないのであくまで妄想です)それに、20世紀の頭には去年見に行った「化石ハンター展」の如く、化石ハンター達がたくさんいたのですから、そんなに若い学問だっただなんて知りませんでした。

というわけで、メインは「恐竜画」です。言われて見れば、私が子どもの頃に図鑑で見た「恐竜」の姿と、今、恐竜展などで見る「恐竜」の姿って、全然違うんですよね。最近の科博のティラノサウルスは、お腹がつきそうなほどしゃがんだ姿勢をしているし。復元図でも、茶色と緑以外の色の恐竜もたくさんいるし。それになにより、ほとんどの恐竜がふさふさ……羽毛みたいな毛が生えてる!

子どものころに恐竜公園やジュラシックパークを見た影響で考えていた「大きなトカゲ」というイメージはもうあんまりなくって、なんというか「トカゲと鳥の中間」って感じのビジュアルなんですよね。

そんな思い出を振り返りながら「恐竜図鑑」を見ていったのですが、すごく面白かったです(面白い、という語彙しかない自分がかなしい)。

「ドラゴン」や「リヴァイアサン」といった想像上の竜種から始まって、それらをベースに想像したと思われる「初期の恐竜」、そして、新たな学説や発見が生まれる度に少しずつアップデートされていくフォルムや色彩、形や「背景の景色」など、200年弱の間の変遷が大変興味深く、初期の恐竜はなかなか味わい深く、堪能できました。特に、最初の頃なんて今のような分析手法なんて無かったわけですから、爬虫類をベースにしていると言うところ以外はほぼ想像なんですよね。人の想像力ってすごいな、と思う。

一昔前、世界中の少年少女を熱狂させた、雑誌やお菓子の付録の恐竜画やソフビの恐竜なんかも展示されていて、これもまた面白かった。

これからも、新しい事柄が発見される度に恐竜画は変わっていくのでしょうね。最近では、恐竜の骨からタンパク質を取りだした、なんてニュースもあったし、Zuulみたいなすごく状態の良い化石も新たに見つかっているし……。十年後にはまた、全然違う姿になっているのかなあ。

……ネバーエンディングストーリーの映画の竜みたいな、ふっさふさの恐竜が当たり前になってたりしてね!

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